大阪府岸和田市に事務所があり、大阪府阪南市に住む女性行政書士です。各種許認可手続、相続・遺言の手続、離婚手続のサポートを行っています。

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第12回「コメダde勉強会&相談会」終了いたしました!

第12回「コメダde勉強会&相談会」が終了いたしました。

今回のテーマは、「成年後見制度と、遺言。~認知症になる前に~」

認知症になってしまうと、できなくなることがたくさんあります。
たとえ家族でも、お金を下ろしたり、契約をしたりすることは出来なくなってしまうので、
日常生活にも影響が出てきます。
そんなとき、任意後見契約を利用すると、後見人がいろいろなことをしてくれます。
それでも、後見人というのはどんな人なの?どんなことをしてくれるの?
後見人についてもらう手続きはどうすればいいの?
そんな疑問にお答えする講義となりました。
また、後見人でも絶対に代わりに書くことができない、遺言書についてもお話ししました。

 

今回は、阪南市商工会主催「阪南市まちゼミ」参加セミナーでしたので、2月8日(金)と16日(土)の、2日間開催といたしました。
8日は6名、16日は11名の方にご参加いただき、和やかにお話しすることができました。
1日目は平日の開催でしたので、子育て世代のママさんが多かったのですが、
そのほかにも、ご自身・ご夫婦のこれから、亡くなった後のことを考えてご参加くださった方や、
お仕事に生かしたいということで勉強に来てくださった方もいらっしゃいました。
大変うれしかったです。
また、2日目は、いろいろな世代の方がご参加くださいました。
嬉しいことに、親子・ご夫婦、つまり家族で参加してくださった方がいたことです。
この勉強会をきっかけに、お互いに気にしていてもなかなか口に出せないようなことを、ご家庭でも話しあうきっかけとなってくれればいいな、と思いました。
和やかな、楽しい勉強会でしたが、内容はちょっと難しいかなあ~と思って今まであまり深く話してこなかった
「成年後見制度」について,しっかりとお話ししました。

 

「成年後見制度」とは、名前はどこかで聞いたことがあるという方が多いのではないかと思っています。
でも、その中身、後見制度を利用するにはどんなことをするのか、後見人はどんなことをしてくれるのか、というのは、
知らない方が多いと思います。
この「成年後見制度」は、平成12年4月から始まった制度です。
その前にも似たような制度があったのですが、あまり浸透してはいませんでした。
この、平成12年4月というのは、介護保険法が施行された時期でもあります。
歳をとって、体が動かなくなり、認知機能も低下してきて、一人で暮らしていくのは困難だ、となった時に、介護保険を利用して様々なサービスを受けられます。
しかしそのサービスの利用には契約をすることが必要ですが、すでに認知機能が落ちてしまっている場合は、ご本人が契約することができないので、
成年後見人に契約してもらう必要が出てきます。
ですので、介護保険と成年後見制度は「車輪の両輪」と言われるのです。
介護保険については、皆さんよくご存じですし、利用される方はたくさんいます。ご家族の方もよくご存じです。
ヘルパーさん、ケアマネさんなど、介護にかかわる方もたくさんいらっしゃいます。
でも、成年後見というと、わからなくなることが多いのではないでしょうか。
あまり周りでも聞かないし、テレビでたまに聞くけれども、「後見人による財産の使い込みがあった」など、あまりいいニュースではないこともあります。
そんな「成年後見制度」ですが、実際はどのようなものなのでしょうか。

 

実は、成年後見には2つの制度があります。
「法定後見制度」と「任意後見制度」です。
「法定後見制度」というのは、すでに認知症などを発症し、症状が進んでいて、判断能力がなくなり、自分一人では契約ができなくなっている状態の方について、
家庭裁判所が後見人を選ぶ制度です。
この場合の後見人は、裁判所が選ぶので、弁護士、司法書士、社会福祉士などが後見人になることが多いです。
ご家族が選ばれることはほとんどありません。
ですので、ご本人も、ご家族も、誰も知らない人が後見人になるという場合も多いです。

 

もう一つは、ご本人が元気で判断力もあるうちに、自分でお願いしたい人を選んで、契約を結んでおく「任意後見制度」です。
将来のことをお願いするのですから、自分が良く知っている人、信頼している人に頼むことができますし、それは家族でもいいのです。
自分の意向を生かすことができるというのは、法定後見との大きな違いです。

 

とはいえ、後見人をつけてもらうのは大変なことです。
「今でも家族が近くにいるし、特に問題も起きていないし、本当に後見人は必要なの??」
という質問をいただくことも多いです。
しかし、現在、日常生活は問題がなくても、「後見人をつけてください」と言われる場面が出てくるときがあります。
例えば、遺産分割協議や、金融機関での大きな取引、また、不動産を処分してそのお金で施設に入れようと考えた時などが考えられます。
登記手続きの場合には、特にご本人の意思を慎重に確認しますので、後見人がいないと、取引が先に進まなくなってしまいます。
後見人がどうしても必要な場面というのはこういう時なのです。

 

法定後見、任意後見それぞれについて、後見開始までの流れがあります。
法定後見の場合は、家族等が、後見人をつけてくださいと裁判所に申し立てをし、裁判所が様々な調査や確認をした後、後見印を選びます。
任意後見の場合は、元気なうちに「将来後見人になる人」との間で契約を結び(公正証書で契約します)、実際に判断能力が衰えてきたら、
家庭裁判所に「任意後見監督人」の選任そしてもらったら、後見人としての効力が発生するのです。

 

ここで疑問が生じます。
法定後見はすでに判断能力が衰えてしまってからの手続ですが、任意後見の場合は、元気なうちに手続しますから、
「いったいいつから、後見人になってくれるのだろう???」
ということです。

 

任意後見契約を結んでからも、元気な生活は続きます。
体は徐々に衰えていっても、判断能力は衰えないまま、最後まで頭がはっきりした状態で、亡くなる方もいます。
ずっと元気で、急に亡くなる方もいます。
それでもやはり、体の衰えとともに、認知機能も徐々に衰えていく方、何かをきっかけにして急激に衰えてしまった方もいます。
その状態をしっかり見ていないと、「任意後見監督人」の選任のタイミングがわからず、いつから、またはいつになったら、後見人となるのかがわかりません。
そのためにも、任意後見では、ご本人の状態を定期的にチェックする必要があります。
ご本人がご家族と一緒に暮らしていて、いつも見ている人がいるのであれば心配はありませんが、一人暮らしの方、または、高齢のご夫婦など、配偶者の方が先に認知症になってしまっている場合などは、
ご本人の状態を確認する人がいないわけです。

そんなときに利用していただきたいのが、「見守り契約」です。
あらかじめ契約を結んで、定期的に、 対象者の家や施設等を訪問して、様子に変わりがないかをチェックするので、
・様子がおかしい
・認知症ではないか
・ほかの病気ではないか
ということを把握することができます。
そして、認知機能が衰えてきたな、もうご自身では判断できない状態だな、ということもわかって、任意後見へ移行することができるのです。
ですから、任意後見契約と一緒に見守り契約を結んでおくと、さらに安心だということを皆様にお伝えしました。

 

 

 

前半は、ここまでで終了。

後半は、その「後見人でも絶対に代わりに書くことはできない」という「遺言書」についてお話ししました。

 

 

後見人はいろいろなことを代わりにしてくれますが、中にはできないことというのもあります。
特に、遺言書は、後見人は絶対に書くことが出来ません。

ですから、本人が認知症になる前に、作成しなければなりません。

 

その遺言書も大きく分けて2種類あります。
自分で全部書く「自筆遺言書」と、公証役場で公証人に作ってもらう「遺言公正証書」です。
自筆遺言書は、「自筆」というだけあって、全部自分で書く遺言書だと、いままでもずっとそうお話ししてきましたが、最近この部分に大きな改正がありました。

 

遺言書の中に「財産目録」がついている場合があります。「どの財産は〇〇に、どの財産は△△に…」と、誰に何を相続させるのかはっきりと書く必要がありますが、財産が多い場合には、それを本文に書くのは大変です。

そんな時は財産の一覧表を別に作りますが、それが「財産目録」です。

その財産目録については、自筆でなくても、パソコンで作成したり、登記簿謄本のコピーを付けることも許されるようになりました。

これは、今年の1月からすでに施行されています。
今までは、全部自筆で、しかも間違えたら訂正の方法も決まっていましたし、その部分で自筆遺言書は作成が大変だなという印象があったのですが、
一部分だけでもパソコンの作成ができるようになったので、負担はかなり軽くなったのではないかと思われます。

 

また、自筆遺言書は保管場所も自由ですが、だからこそなくしてしまったり、せっかく書いたのに見つけられずに終わってしまう恐れがあるのです。

 

こちらについても、希望すれば法務局で自筆遺言書を保管してもらえるようになります。

また、法務局で保管してもらった遺言書は、家庭裁判所で検認してもらう必要もないのです。

こちらの制度は2020年に施行される予定です。

 

この2つの制度改正によって、自筆遺言書の作成や取り扱いがかなり楽になったのではないかとお話ししました。

今回はこのようなお話を中心に勉強会を行ったわけですが、参加者さんが多かったこともあり、いろいろな質問や感想をいただきました。

「後見人にはできないこともある」とお話ししましたが、「医療行為の同意はしてもらえるのか」「入院し

た時の連帯保証人になってもらえるのか」という話になりました。

いくら認知症になっている状態でも、自己決定権がなくなるわけではないので、医療の方針についてなどは
やはり本人の意向が尊重されます。
なので、医療行為の同意については、基本的に後見人でもすることはできません。
ご本人かご家族に同意していただくか、それも難しければ医師の判断に任せるということになります。
とはいえ、インフルエンザの予防接種を受けさせたり、今現在骨折しているので治療を受けさせるなど、「この状態でほっといていいわけがない」というような状況では、後見人が治療を受けさせる場合もあります。

また、入院時の連帯保証人については、入院費の支払いについては責任をもって支払うことを約束して、連帯保証人は引き受けないような運用になっています。

 

今回の参加者さんは、おひとりの方、子供のいない夫婦、親子などなどいろいろな方が来てくださり、お話の合間にご家族について語ってくださって、それがとても微笑ましかったです。

 

夫婦や親子間でも、どちらかが、親が亡くなる前に、認知症になる前に、いろいろと話しておきたい聞いておきたい、相談したい、と思っていることはあるのです。

「思っていてもやはりなかなか切り出せないので、今回こうやって一緒に勉強会に来て、考えるきっかけにしてほしかった」とお話しくださり、その気持ちが聞けて私はとても嬉しかったです。

私もこのような話を勉強会で何回もしていますが、

やはり自分の親に切り出すというのは難しいのです。
それを勉強会の場で話し合っているのを目にして、とても温かな気持ちになりました。

 

 

こうして第12回の勉強会も大盛況で終わりました。
ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました。

今回は平日会と休日会の2回開催しましたが、2日目は弊所副所長となりました中村が写真撮影をしてくれました。

いままでもプロデューサーとして、また写真撮影のほかに司会進行をしてもらったこともあり、
今までは外からたくさんのサポートをしてくれていたわけですが、
今回は同じ事務所の副所長という肩書を背負っての勉強会でした。
とはいえいつもと変わることなく、レジュメチェックや現場での写真撮影をしっかりとしてくれました。
強力なサポート、ありがとうございました。
コメダ珈琲店阪南店の皆様、いつもありがとうございます。
いつもお世話になっていた社員さんが異動となったので、また新たな社員さんスタッフさんにお世話になりました。
きっちりと引継ぎをしていた抱いたおかげで、いつもと変わらずスムーズに勉強会を行うことができました。
本当にありがとうございました。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

【レジュメはこちらからご覧になれます PDFファイル/878KB】

【第12回コメダde勉強会&相談会 レジュメ動画(3分36秒)】
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